2月末、予てより計画していたものの実行に移せないまま数年が経過していたフェモラータ探しをついに敢行することにしました。
「フェモラータオオモモブトハムシ(Sagra femorata)」(めっちゃややこしい名前・・・)は外来種の昆虫ですが、なぜか三重県松阪市に生息しています。海外から輸入された木材から流入したのでしょうか?発生源は定かではありませんが、今から10年前の2009年に学会で報告されています。
成虫は金属光沢のある綺麗な虫。
オオモモブトハムシの名前の通り、後脚がバッタのように発達しています。
国内の昆虫ではカナブン、コガネムシ、ルリセンチコガネ。
外国産クワガタではニジイロクワガタのようにマジョーラカラーでかなり美しい昆虫です。
生態としては、葛の茎に産卵して幼虫は生木を食べて成長。成虫は6月〜8月にかけてみられるとのこと。2月末なので幼虫、上手く行けば蛹もゲットできるか?
松阪市内には定着しているポピュラーな昆虫ということで、土地勘が一切ないよそ者ですが探しに行ってきました。
予めマップで櫛田川下流域の河川敷沿いのルートを調べておいて、そこから目視で葛の群生を見つけて徒歩で調べていきます。
すると・・・すぐに見つかりました。
葛の茎に虫こぶが出来ています。
でも、ほんとに・・・この中にいるのか?
半信半疑でノコギリで真っ二つにすると・・・
いました!
幼虫がこんにちは。
幼虫の見た目はクワガタよりもカブトムシっぽいです。
このポイントは目立つからか、他の採集者によって虫こぶが捕獲されているのか、木に巻き付いている葛は枯れているものばかり。
目立たない所に生えている葛でも、根本を探せば虫こぶがありました。
でもあんまり細い茎には居ないようです。
幼虫が成長して蛹になれるだけの太さがある茎を選んで産卵してるんでしょうね。
このような感じで虫こぶの中に居ます。
虫こぶは何世代にも渡り再利用されるようです。
フェモラータがカミキリムシほど問題視されていないのは、葛という繁殖力の強いどこにでも生える雑草をターゲットにしているからでしょう。これが農作物や果物を食害するようなら、駆除活動も活発になっていたと思います。
結局、蛹のシーズンには少し早かったようです。
幼虫は後日食べることにしました。