昨晩から関西は大雨になり、明日も土砂降りの雨が続くとのこと。
梅雨時期なので雨が降るのは当たり前とはいえ、これはちょっと降りすぎ。
河川の増水は免れそうもありません。
こうなってくると心配なのが、河川敷エリアにいるクワガタ達の様子。
河川敷に森林エリアが広がるような一級河川の上流には必ずダムがあり、上流部で大雨が降るとダムから大量の水が放水され、支流からの雨水と合わさり濁流となって河川敷を水没させます。
雨が降ると昆虫、特にクワガタのような大型の甲虫は飛ぶことができないので、その場にとどまることしかできず、運を天に任せることになります。
河川敷を探索していると、「あー、ここは大雨の度に水没する場所だな」というのが漂流物などの痕跡から把握できます。
そういう場所でも、ニレの木やヤナギの木があればクワガタがいたりするので、そういう場所にいるクワガタは、増水のレベルによっては無慈悲にも流されてしまうでしょう。流されずに木のウロにとどまっているヒラタクワガタやコクワガタでも、水没によって窒息してしまう個体もいるかもしれません。
また、ポイントによっては1度の大雨で消滅する可能性もありますし、濁流で河川敷の地形変化によってポイントまで辿り着けなくなることもあります。
そして、一番懸念されるのが、大雨の後の木の伐採工事。
河川が氾濫危険水位に達するような場合、必ずといっていいほど河川改修工事が入るので、そうなると大規模な伐採が行われることもあります。伐採の理由としては、上流から流れてきたゴミが河川敷の木にひっかかり、そこから氾濫するおそれがあるためというのですが、その実態は、よくある土木関係者を食わせるための公共工事の1つに過ぎません。
普段は人が寄り付かないので虫達にとっては天国ですが、いったん人の手が加えられると一瞬で崩壊する環境。
それは、河川敷も山エリアも変わりません。
まだ、山エリアのように個人レベルで木を切られないだけでもマシかなと思いますけどね。