2014年9月7日。
9月に入ると、既に樹液場からはカナブンやシラホシ/シロテンハナムグリ達の姿は消え、スズメバチとコクワ、ヒラタなどドルクス属のクワガタ、そして蝶狙いのカマキリと主役は交代。
7月にアカアシを灯下採集したポイントに出かけて、ミヤマなどの死骸を見つけては「ちっちゃいなー」とか「でかいなー、勿体ない」とかアホなことをやっていると、ひときわ輝く甲虫の死骸を発見した。
「オオセンチコガネ」、いわゆる糞虫というやつで、動物の糞などを食べるフンコロガシの仲間。カナブンと同じく色彩変異が楽しめる甲虫で、地域によって生息している個体の色彩が変わるという。
例えばここ和歌山県や奈良県、三重県にかけての紀伊山地では、この死骸のように綺麗なルリ色の色彩で「ルリセンチコガネ」と呼ばれマニアに重宝されるとか。
つっぷしたような状態で固まっているけど、フセツ欠けもなく触角もある美しい死骸なので、持ち帰って冷凍庫にぶち込み、乾燥させてから標本にすることにしました。
ちょっと感動したのが前足の黄色い斑点があること。
クワガタにあるアレですが、こいつにもあります。
今回は転がっていた死骸だったので素手で掴みましたが、糞にへばりついている生き虫を素手で捕獲する勇気はありませんね。
クロカナブンの臭い汁でも十分嫌なのに。(ウェットティッシュで拭いても取れない、アンモニア系の変なニオイ)